さて、その2です。
季節の変わり目、ご自愛ください。
・『国境のない生き方』ヤマザキマリ
生きる上で血肉となった、または支えになった本や人との関わりが書かれています。この濃密な時間がその後の人生や創作活動を支えているのだと感じました。
・『優雅なのかどうか、わからない』松家仁之
離婚した40代男性の一人暮らし。家にインテリアに家具にこだわり、優雅なのかどうか、わからない、なんてよく言えるというような優雅な暮らし。しかし、昔の恋人との再会や老人介護など、予定外のことが次々に起こり・・・。美しい文章に惹かれます。
・『ボーイミーツガールの極端なもの』山崎ナオコーラ
「叶わない恋も良いものだな・・・」 と、この歳になって初めて気づかされた衝撃の本。今まで何とぼんやり生きていたんだろう、と後悔、そしてもっと恋をしておくんだった!と後悔。いや、しかし!大丈夫!大丈夫ですよ皆さん!!だって、この本に登場する鳥子さんは72歳で運命の出会いをし、初めての恋に落ちたんですから。でもね、鳥子さんは恋を叶えない道を選びました。なぜって?それは読んでみてね、フフフ。九つの短編とサボテンのカラー写真が、ゆっくりと優しく、恋の概念を崩してくれます。
・『ラストソング』佐藤由美子
著者は音楽療法士。ホスピスケアの現場で音楽を通して患者さんの心に寄り添い、癒していく。心あたたまるエピソードの数々に涙があふれました。きっと著者は心の暖かい優しい人なんだろうな。恥ずかしながら音楽療法士という仕事についてこの本を読んで初めて知りました。