・『エヴリシング・フロウズ』津村記久子中学生たちの日常、大人からみれば些細な悩み、微妙な親や友人との関係。読むと中学生時代を思い出しますが、結局今も同じことだと気づかされます。「すべては漂っている」いいタイトルです。
・『うたうとは小さないのちひろいあげ』村上しいこいじめにより引きこもりになってしまった親友と、彼女への負い目から自分を追い込んでしまっている主人公。そんな高校1年生の二人の友情が、想いを伝えるすべである短歌と出会ったことで変わっていく。「自分の想いを、言葉に託すことをあきらめない」ことは、言葉に臆病で、気持ちが伝えられないことを自覚する私には、エールになりました。
・『だいじな本のみつけ方』大崎梢 自分の大事な本が、誰かの大事な本になるかもしれない。だったらすごいね。わくわくする、という作中の言葉がすてきです。本との出会いが織りなす物語。
・『似ていることば』おかべたかし/文 やまでたかし/写真形が似ているもの・言葉が似ているものの違いを、写真を使って分かりやすく伝えています。「左ヒラメに右カレイ」、アメリカにはこれと逆のものが多いそうです。ずっと信じて生きて来たので、この本を読んだとき愕然としました。